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  • 2017/09/15

賃貸住宅を受け継ぐ世代が対処すべき問題とやっておくべき対策

緑の芝生の上に置いてある白い家のシルエットと人間の手の仕草

 

親からアパート、マンション、戸建てなどの賃貸住宅を譲り受けるという話を聞くと「うらやましい」と思う方もいるでしょう。特に、入居者がすでに居住していて、毎月の賃料が入ってくる状態の物件を譲り受けるのであれば、「将来安泰」というイメージを持たれるかもしれません。

しかし、実際に賃貸住宅を譲り受ける際には何かと面倒な問題も生じがちです。しっかり準備をしておかないと思わぬトラブルの原因にもなります。

今月の特集では「賃貸住宅を受け継ぐ世代がやっておくべきこと」をテーマに、物件の承継時にどのような問題があり、それに対してどのような対策を講じておくべきなのか、賃貸住宅を引き継ぐ際に注意したい論点を一通り概観してみることにします。

 

不動産を譲り受けるにはそれなりの準備が必要

まずは、何も準備をしないで賃貸住宅を受け継ぐことになったら、どのようなことが想定されるか考えてみましょう。

最初に問題となるのは、そもそも誰が賃貸住宅を譲り受けるのかということです。相続人が複数いる場合など、賃貸住宅を誰が引き継ぎ、誰が管理するのかという問題に直面します。入居者がいない物件だと、かえって管理をなおざりにしてしまい、空き家のまま放置される可能性もあります。

また、相続税がかかる可能性がありますので、準備をしていない場合には予想外の税額になることも考えられます。最悪の場合、物件を手放さないと納税資金がないというケースもあるでしょう。

賃貸住宅を無事に引き継いだとしても、実際に賃貸経営をうまくやっていけるかという問題もあります。不動産賃貸業も立派な経営ですので、それなりの知識やノウハウを習得することが必要です。

 

遺言を作ってもらうことの重要性

賃貸住宅を誰が引き継ぐのかという問題に関しては、あらかじめ遺言で明らかにしてもらうことも一法です。

遺言は、被相続人(故人)となる人が生前に自分の意思を文書で残しておくものです。そのため、誰がどの物件を相続するのかといった遺産の分割をスムーズにする効果があります。

その一方で、各相続人が法律上最低受け取れる割合である「法定相続分」を無視した内容の遺言だと、かえって相続人間の紛争を生じさせることもあります。

また、遺言には「公正証書遺言」と「自筆証書遺言」という2つの種類がありますが、このうち第三者の内容チェックを受けていない「自筆証書遺言」の場合には、遺言が法定の要件を満たさず無効と判断されることもあり得るので注意が必要です。余計に話がこじれてしまう事態になりかねません。

とはいえ、そもそも親の世代に「遺言を書いてくれる?」と気軽に言い出せない場合の方が多いのではないでしょうか。まずは有効な遺言の作成方法を自身がよく理解した上で、親の世代にうまく遺言を作成してもらうよう促す必要があります。

 

相続税対策は早く始めるのが得策

相続税の問題に関しては、受け継いだ財産の額に応じて相続人が納付する税金です。あらかじめ節税対策している場合と、していない場合とでは、相続税の額が大きく変わってきます。

覚えておきたいのは、節税対策は早く始めるほど選択肢が広がり、効果が大きくなる性質もあるということ。

相続税の節税対策は、なるべく生前に財産を移転しておくことや、相続財産の評価額を低く抑えることなどがポイントです。相続財産が自宅か賃貸用物件かによって評価額がどのように変わるのか、理解しておくことも有用でしょう。

また、各種の特例や優遇策をうまく活用することで相続税を低くすることができます。相続税だけでなく、相続した不動産を一定の期間内に売却することで、不動産売却益にかかる所得税を安くする方法もあります。このように、期限が決まっている特例では事前に内容を把握しておくことが特に重要です。

 

賃貸住宅経営の法律や税務の概要を知っておく

不動産賃貸業が「経営」であるという意識は大切です。入居者募集や賃貸管理を管理会社に丸投げしていることも多いでしょうが、重要な局面では的確に意思決定することが求められます。つまり、「賃貸物件を譲り受けたその時点から経営者になる」と言っても過言ではありません。

入居者との賃貸借契約や管理会社との業務委託契約、不動産ローンなどがある場合には金融機関との金銭消費貸借契約ほか法律関係を正しく理解する必要があります。物件に関する担保権の有無、敷金や保証金の承継、借地借家法に関する知識など、これまで不動産経営をしていなかった人にとっては馴染みのない知識も要求されます。

不動産の取得、保有、売却の各段階で発生する税金についての知識も必要です。毎年の確定申告が必要になるかもしれません。規模によっては、税理士と顧問契約を結ぶことも検討しなければならないでしょう。

 

まとめ

以上のように、賃貸住宅を引き継ぐ際には、意外とたくさんの検討事項があるものです。そのため、「ただ譲り受けるだけ」という意識ではなく、余裕をもって早めの対策をすることが大切です。

 

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