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  • 2016/05/17

薬局にお薬手帳を持っていくと支払いが安くなる!?

病院で受診した後、医師から出された処方箋を持って薬局へ行く場合、みなさんは「お薬手帳」も一緒に持参していますか?病院なんてたまにしか行かないから、いつも忘れてしまう…という方もいらっしゃると思いますが、今後は忘れず持って行くと支払いが安くなるかもしれませんよ。

そもそも「お薬手帳」とは何かと言うと、いつ、どこで、どんな薬を処方されたかを記録するための手帳で、その目的は、医師や薬剤師に服薬状況を確認してもらい、薬の飲み合わせのトラブルや重複投与のムダを防ぐという点にあります。また、カルテなどの記録を持たない医療現場でも、お薬手帳があればその記録をもとに診療に当たれることから、災害時における備えの意味でも必要性が認識されています。

okusuri

どの薬局でも無料でもらえるものですが、調剤日や薬の名称、服用方法などの記録や説明には費用がかかり、利用者はこれを薬剤服用歴管理指導料として薬局に支払う仕組みになっています。「安くなるかも…」というのはこの管理指導料の部分で、2016年4月からの診療報酬改訂がその要因となります。

 

原則として、6ヶ月以内に同じ薬局を利用し、その際にお薬手帳を持って行った場合という条件は付きますが、改定によって薬剤服用歴管理指導料は以下のようになりました。

6ヶ月以内に処方箋を受け付けた患者の場合 380
② ①の患者以外、または「お薬手帳」を持参していない患者 
500

このため、お薬手帳を持参した時と持参しない時では120円の差額が生じ、手帳の有無により医療費の自己負担が1割の場合は10円、3割の場合は40円安くなることになるのです。(四捨五入で10円単位で計算)

ただし先述した条件に加え、大病院の前などにある、いわゆる大型門前薬局と呼ばれる薬局などでは管理指導料は500円となります。これは複数の医療施設での処方箋をひとつの薬局で一括管理する「かかりつけ薬局」の推進を目的としているからです。背景には、利用者の生活圏内にある「かかりつけ薬局」に普段の健康相談などの窓口も担ってもらおうという狙いがあります。

 

このように、お薬手帳はこれからの薬局の在り方や利用方法が深く関わっているものです。ただ支払いを安くするためだけでなく、効果的な治療や普段の健康維持、継続的な医療費削減にも役立つよう活用していきたいですね。

例えば、副作用が出た薬や、効き目があまり感じられない薬はお薬手帳にメモしておくと、次の処方の参考になりますし、ドラッグストアなどで市販薬やサプリメントを購入する際も、店頭の薬剤師にお薬手帳を見せれば適切なアドバイスが受けられます。また、家に薬が残っている場合、何がどれだけ残っているのかをお薬手帳に記入して持参すれば処方量が調節でき、結果的に薬代を節約することにもつながります。