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盆栽はじめませんか盆栽はじめませんか

イラスト/服部重行

盆栽と鉢植えの違い分かりますか?
その違いこそ、盆栽の魅力と奥深さです

自然の風景を見立てる

鉢に植える植物は同じでも、鉢植えが植物そのものを鑑賞するのに対し、盆栽は植物の姿を借りて自然の風景を鑑賞します。小さな鉢の中に大きな自然の風景を表現する盆栽は、鉢植えのように成長に合わせて大きな鉢に植え替えることはしません。そこも盆栽と鉢植えの大きな違いです。

旅先の風景を再現する

旅先で出会ったお気に入りの風景を切り取って鉢の中に再現するのも、盆栽の楽しみ方の一つ。思い出の風景にいつでも好きなときに旅して、しばし癒やしの時間を過ごす。この“見立て遊び”の面白さこそ、盆栽の最大の魅力といってもいいかもしれません。

盆栽と暮らす

盆栽は通常の鉢植えに比べて、長い時間をかけて育てていくものです。ゆったりとした自然の時間の流れに辛抱強く付き合っていくうちに、いつしか心もゆったりくつろいでいきます。新緑の生命力に元気をもらい、紅葉の神秘的な美しさに感動し……。四季折々の自然の命の営みを愛おしく感じるようにもなります。
盆栽を毎日手入れしていると、植物の日々の変化に敏感になり、そのうちにどんどん愛着が湧き、大切な存在になっていきます。それこそが、盆栽と暮らす楽しみなのです

栽と聞いて、誰もが思い浮かべるのがマツですよね。しかし、実際は、多種多様な植物が使われます。大きくは「枝もの」と「草もの」に分けられ、枝ものには松柏と呼ばれる常緑樹のほかにも、葉もの、花もの、実ものなどがあります。また、多年草の山野草を使う草ものも、特に女性たちの間で人気があります。小さな鉢の中で育てる盆栽用の植物は、丈夫であることがいちばん。日本の気候に合った自生種や野生種から選びましょう。

盆栽の種類

盆栽の定番「松柏」は、時間をかけて枝ぶりをつくり上げていく楽しさに尽きるでしょう。四季折々の変化を楽しませてくれるのは、「葉もの」。「実もの」は実りの時期を満喫でき、「花もの」はなんといっても華やかさが魅力。そして「草もの」は、野の景色を切り取ったような味わいがあります。

松柏
ゴヨウマツなどのマツ類、シンパクなどの針葉樹類

草もの
多年草の山野草

葉もの
ケヤキやモミジ、ヒメシャラなどの落葉樹

花もの
サクラ、ウメ、ボケなど

実もの
サンザシ、カキ、ヒメリンゴなど

盆栽の樹形

基本樹形の原型は、自然の風景の中にあります。たとえば「斜幹」は日の光を求めて枝を伸ばす姿、「懸崖」は断崖絶壁で生きる姿、「寄せ植え」は雑木林の風景など。先人たちが培ってきた基本樹形を知れば我流ではない盆栽をつくることができ、また盆栽鑑賞の楽しさも広がります。

吹き流し

模様木 もようぎ

斜幹 しゃかん

直幹 ちょっかん

双幹 そうかん

寄せ植え

株たち

文人 ぶんじん

懸崖 けんがい

盆栽の基本

一見、盆栽風の鉢で植物をただ育てるだけでは、盆栽とは言えません。盆栽であるためには、3つの原則を満たす必要があります。鉢と植物が調和しているか?自然の風景のイメージが広がるか?時間の流れや生命の神秘を感じるか?それら全てを感じさせてくれるもの、それが盆栽なのです。

枝ものの盆栽には面があり、基本的には、以下に示す部分で構成されています

《盆栽の三原則》

❶鉢の自然と調和
…鉢と自然(植物)が美術的な観点から調和している。
❷自然の景色を摸している
…鉢の中に自然の風景が表現されている。
❸自然の摂理を感じる
…時間の流れ、生命の流れを感じることができる。

盆栽づくり

つくるのも育てるのも比較的簡単なのは草ものだけの盆栽です。また、枝ものでも、丈夫な植物を選べば初心者でも失敗する心配がありません。旺盛に成長してくれるものなら、剪定の練習にもなります。植替えは春が適しています。

〈用意するもの〉
■植物苗(写真は枝もののタイワンツゲ)
■鉢(初心者が育てやすいのは深さが5cm以上のもの)
■鉢底網と針金
■道具(土入れ、剪定ばさみ、根切りばさみ、ハス口じょうろ、竹箸など)
■土(赤玉土の小粒と極小粒)
■コケ(写真はヤマゴケ。乾燥防止のほか美観効果も。約半年を目安に貼るり替える)

●苗の下準備

木の正面を決める(枝が前傾しているほうが正面)。指や竹箸を使って三角形の輪郭を定め、輪郭からはみ出る枝先を切る。

木の内側もよく見て、内側に向く枝などを剪定し、すっきり風通しのよい姿にする。

❶根鉢を崩す

竹箸で根についた古い土を落とす。

❷根を切る

元気な新しい根が生えるように、古い根は、根切りばさみで切る。

❸鉢を用意

底に鉢底網を置いて針金で固定。枝ものは、根留めの細工をする。

❹土を入れる

鉢の深さの1/5まで小粒を敷き、鉢の深さの1/3まで極小粒を入れる。

❺苗を入れる

鉢の中心に苗の中心を置き、木の正面と鉢の正面が合うように苗を入れる。

❻土を入れる

苗木を植え、少しずつ赤玉土の極小粒を入れる。

❼土をすき込む

竹箸でつついて、根と根の間にしっかり土をすき込む。

❽根留めをする

根留め(鉢に固定した針金で木を留める方法)をし、余分な針金は切る。

❾たっぷり水をやる

全体に水をゆっくりかける。鉢底から出る水が透明になるまでが目安。

❿コケを貼る

コケの裏側の土を取り除き、小さく切りながら隙間なく土の表面に貼る。

盆栽を鑑賞するコツ

盆栽に興味を持ったら、盆栽園を見学してみましょう。盆栽を鑑賞するコツは、まず正面から鑑賞し、次に下から仰ぎ見ます。盆栽の価値は樹齢や大きさだけで決まるものではありません。小さな鉢の木が大きな大木に見えたら、それは価値ある盆栽の証。想像力を遊ばせながらお気に入りの一鉢を探してみましょう。また、盆栽園は美術館と同じ。撮影が禁止されている園もあるので、マナーを守り静かに鑑賞してください。

清香園

埼玉県さいたま市北区盆栽町268
《フリーダイヤル》0120- 464-870 (知ろうよ、花を)

江戸末期、初代庄之助が現在の台東区根岸のあたりに創業し、太平洋戦争の戦災を逃れて現在の大宮・盆栽町に移住。余白を生かす江戸づくりの盆栽を今に伝える盆栽の専門店として現在にいたる。
https://www.seikouen.cc

盆栽家

山田香織さん

さいたま市盆栽町にある「清香園」の五代目。四代目・山田登美男の一人娘として生まれ、幼い頃より跡取りとして、盆栽の指導を受ける。1999年に彩花盆栽教室を主宰。伝統の盆栽を守りながら、新しい魅力を広めるために、書籍、雑誌、テレビ、ラジオなど多方面で活躍中。

彩花盆栽教室

「170年以上受け継いできた技術を後世に残す」「まずは小さな盆栽との暮らしから」「女性にも盆栽の楽しみを」… そんな想いから彩花盆栽教室は生まれ、現在3000名を超える方々が参加しています。1日体験教室もある。
盆栽町本校:埼玉県さいたま市北区盆栽町268 清香園内
表参道校:東京都渋谷区神宮前4-23-3

『はじめての盆栽 〜失敗しない8つのコツ

山田香織さんの著書。盆栽の基本から環境づくり、水やり、剪定、植え替えなどの手入れまで、やさしく伝授します。

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