ファイナンシャル・プランナーの寺岡大さんが勤めていた会社を早期リタイアメントしようと決めたのが30代半ば。「仕事の内容や待遇、福利厚生に不満はなかったのですが、長期の休暇が取れない。雇用される生活から早く卒業するしかないな、と決意しました」と話します。47歳のときに早期退職を実行。可能にしたツール（道具）は株式投資だったそうです。

「平日は会社の業務で手一杯でしたから、銘柄研究は週末だけ。インターネット上の証券会社の検索機能を使って、割安な銘柄を徹底的に探し出し、少しずつ買い増していきました」。

資金は給料から貯めたお金だけ。コツコツと買っていった株式が配当金と値上がり益で雪だるま式に増加。株主優待品が届くため、お米やコーヒーなどは買うことがほとんどないとか。配当金と割高になった銘柄の売却益で、年に数回のリゾート生活を楽しんでいるそうです。

人生を豊かにすごすための4つの要素は、「健康」「いきがい」「家族・友人」そして「お金」です。保有不動産のある方はお金の要素は考えなくてもよいかも知れません。

「まず、健康のために上手にお金を使ってください、そして、生きがいについては、やりたかったことをよく思い出してほしい」と言います。「若いときはできなかったことでも、今は時間的・経済的なゆとりがあるので、できることがたくさんあるはず。人生をもっと豊かにするヒントが見つかると思います」。

株式投資を不動産に次ぐ2つ目の資産の柱としたい方にはこうアドバイスします。「企業の利益は株主のものです。預金の金利とは比べ物になりません。お子さんが株式投資について知識を増やすのを応援するのもよいことです。会話をする機会も増え、御一家をよい方向に導いていくのではないでしょうか」。