一般的に高血圧とは、体内を巡る血管に強い圧力がかかっている状態です。血管は本来、血液を心臓から体内のすみずみに流すために圧力が掛かっています。これが血圧です。高血圧はこの圧力が強すぎて、血液を送り出す心臓や血管に大きな負担が掛かっている状態です。この状態を放置しておくと、心臓病や脳卒中を引き起こしやすくなります。しかし、高血圧は自覚症状がなく、気づきにくいので、普段から定期的に血圧を計ることをおすすめします。

健康診断などで高血圧とともに脂質異常症と診断された方は、肉の脂身やバター、卵類などコレステロールや飽和脂肪酸などの脂質が多く含まれる食事を控えることが重要です。脂質異常症は血液中の脂質が増え、血管の内側にどんどん溜まりやすい状態となります。さらに高血圧が重なると、血管壁に脂質がより溜まりやすくなって、血管からは柔軟性が失われ、動脈硬化症になりやすくなります。動脈硬化は文字通り血管が硬くなる症状で、臓器が正しく機能しなくなることもあるので気をつけましょう。

軽いジョギングやウォーキングなどの有酸素運動は、やり続けることで血圧を下げる効果があるとされています。逆に重量挙げや懸垂といった無酸素運動は血圧が急上昇するため、非常に危険です。運動はあくまでも自分のペースで長く続けられるものが一番です。また、特定のスポーツを選ばなくても、日常生活の中でたとえば掃除をする、エレベーターではなく階段を使うといった息が弾む程度の運動でも継続してやり続ければ効果は表れてきます。継続することが重要です。